TBSの低俗番組とBPO

皇紀2676年(平成28年)10月27日

 自民党は、なぜ旧みんなの党の浅尾慶一郎元代表なんぞを会派入り(衆議院)させるのでしょう。

 さて、来日したフィリピン(比国)のロドリゴ・ドゥテルテ大統領と安倍晋三首相の日比首脳会談が二十六日午後、開かれましたが、通例の段取りとは違い、共同記者会見ののちに首脳同士のほぼ一対一の会談を持ってきたところに、わが国政府側の思惑が強く出たと申してよいでしょう。

 報道各社は、ドゥテルテ大統領が日米中の間で自国の立場をうまく計算しているように伝えていますが、八日記事でも申したように彼は、欧米的価値観の押しつけ(グローバリズム)に腹を立てているのであり、男女の関係や捕鯨問題などでわが国も彼と怒りを共有できる点が数多く存在します。

 一方、二十五日記事で言及した懸念すべき点が現実のものとなるかは、本日の天皇陛下への拝謁で分かるでしょう。ここで彼の態度がもし中共の習近平国家主席との会談時にも似た非礼を見せてしまえば、比共産党CPP(毛沢東派)の影響に従って動くだけの政治家ということになり、もし比国の大統領として立派な態度を示せば、彼がよくある既定の評価を超える政治家ということになります。

 いずれにしてもドゥテルテ大統領がわが国の国会議員たちに語ったらしい「米中の衝突はあり得る」という発言は、決して支離滅裂なものではありません。彼がそこまで分かっていて「その時が来たら日本側に着く」と述べたことは、意外と重要な意味を持っています。

 米政府は、もう黙って(太平洋防衛は日米で担うが)亜州のことをわが国政府に任せるべきです。そのためには、現行憲法(占領憲法)ではどうしようもないのですが。

 http://www.sankei.com/entertainments/news/161026/ent161026……
 ▲産經新聞:視聴者から「“裸になれば笑いがとれる”という低俗な発想」と苦情 BPOがTBSバラエティーを審議入り

 最後に表題の件。九日夜放送の東京放送(TBS)系『オール芸人お笑い謝肉祭’16秋』が視聴者からの「内容が下品」「低俗な発想」との批判を受けて放送倫理・番組向上機構(BPO)青少年委員会の審議にかけられることになりました。

 どのような番組だったか、仕事中で見られなかったと申すより録画して見たいとも思わない類いの番組であるため、知りえないことをお許し願いたいのですが、この種の批判を浴びた番組は、かつて同局系『8時だョ!全員集合』などがあり、さんざん「子供に見せたくない番組一位」などと言われていました。

 しかし、私たちが子供の頃と現在の大きな違いは、ほとんどの家庭で、テレビのいわゆる「チャンネル権」を掌握していたのが親(保護者)であり、批判を受けても制作局側は、自分たちの信念を貫き通したものです。

 そのどちらも失われたのが現在です。個人の勝手が蔓延し、今や若者の多くがテレビすら見ておらず、放送局も「自主規制」に縛られて信念を失い、そのくせ「アベ政治による弾圧を受けた」などとつまらない言い訳をしながら番組を作り続け、ますます視聴者を遠ざけました。

 文句があるならば、BPOという言論規制組織を作り出したことそのものに向かって言うべきであり、叱られても「私たちはやる」と胸を張ればよいのであって、そのようにできない程度の番組しか作っていないことを恥じてほしい。

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『TBSの低俗番組とBPO』に3件のコメント

  1. 心配性:

    ドゥテルテ大統領が「2年以内に米国はフィリピンから出ていけ」と豪語した件が、アルジャジーラでも報じられましたね。
    安倍総理とドゥテルテ大統領の笑顔と共に。

    >彼は、欧米的価値観の押しつけ(グローバリズム)に腹を立てているのであり、男女の関係や捕鯨問題などでわが国も彼と怒りを共有できる点が数多く存在します。

    そうですね。
    鯨肉料理が好きか嫌いかと問われれば、個人的には血生臭い味がして「嫌い」なのですが、とは言え、例の「反捕鯨映画」等は、「偏見丸出し」「悪意たっぷり」と感じます。

    私自身はそのつもりは全くありませんが、「隠れ反欧米左翼」だの「愛国左翼」だの「反米保守」だのと勝手にレッテルを貼れる事があります。

    沖縄米軍基地の「整理縮小・削減」も、他の多く国民同様どんどん進めるべきとの立場です。
    その私が読んでも、違和感たっぷりの沖縄主力メディアの論調。
    何をしたいのか分かりませんが、近年活動家らが国連や中国で「沖縄独立」への支援を呼びかけたり、差別を喧伝する事が基地負担の軽減につながるとは、とても、とても思えないのですよ。

    <機動隊 差別発言を問う>沖縄からアジェンダを 安冨歩さん(東大東洋文化研究所教授)http://ryukyushimpo.jp/news/entry-383010.html

    >非暴力の闘争で最も大事なのは、どうすればこちらが暴力を使わずに、相手を挑発して暴力を使わせるか、ということ。
    >「土人」発言という暴力を振るったことで、警察は窮地に立たされている。沖縄が今考えるべきは、さらに挑発的な次のアクションをどう起こすかだ。
    >猛烈な差別構造があるからこそ、これだけの基地が沖縄にある。今回の暴言はその差別構造ばかりか、大阪府知事の差別意識まで露呈させたのだから大成功だ。
    >もちろん、それが一般化し「沖縄人は土人だ」という空気が広がる可能性もある。その場合、沖縄は独立せざるを得ない。そのときは世界中がそれを容認し、日本は威信を喪失するだろう。だからこそ、ここが闘いどころだ。

  2. やす:

    本日のドゥテルテ大統領との会見を両陛下が取りやめになられましたが、譲位問題で心労もあるでしょうし、何より高齢ということで体調を考えたら仕方ないと思いますね
    それより政府がドゥテルテ大統領と協力できるかどうか見極めることの方が遥かに重要です
    私は何度も言ってますが支那と断行できない国は信用しない方がいいと思ってますし、米支が衝突した場合に日本側につくと言っても真に受けることはできません
    結局どちら側にもつかずに中立の立場で静観するような気もしますけどね
    所詮外交なんてのは損得なんですし、比国と日本を比べたら圧倒的に日本の方が上なんですから、その立場を利用して得するよう条件を突きつけることが大事なはずですが、残念ながら先に日本から手を差しのべるという融和的外交で何度も失敗している外交ベタをいい加減直してもらいたいです

    最近のテレビ番組については皆さんのご存知の通り、特にTBSや朝日の偏向報道、くだらないバラエティ番組でうんざりしている人が多いと思います
    ここ数年で面白かったのはドラマ半沢直樹ぐらいしか思い浮かびませんね
    半沢直樹の何が良かったのかと言えば役者のレベルが非常に高く、下手にお笑い芸人やジャニーズを入れないで、プロの実力派俳優で固めた非常に保守的な姿勢でドラマ作りがされたことですよ
    全員集合なんかを見ていると、確かに今では作れないような表現があったりしますが、個人的には大問題になるようなことでもないと思いますし、今みたいに規制が緩かった時代ならではの自由な表現が視聴者を大いに楽しませていたのではないでしょうかね
    今のお笑いはほとんどが人イジリですが、全員集合の場合は体を張った芸によるものですから、根本的に質が違いますし、やったりやられたりでしたから、今みたいに一方的に言葉イジリで他人をけなすというような低俗なお笑いでは決してなかったと思います
    今の笑いの取り方はほとんど虐めに近いものがありますね
    だから今のテレビ離れは自然な流れだと思いますし、特に子供に見せない方がいいでしょう
    テレビを見てると馬鹿になると昔から言われていましたが、昔はともかく最近はその通りとしか言いようがないほどテレビの質が劣化してるのは間違いないです

  3. きよしこ:

    皆様すでに御存知かと思いますが、三笠宮崇仁親王殿下が薨去されました。衷心より御冥福をお祈り申し上げます。また、両陛下は喪に服され本日予定されていたドゥテルテ大統領との面会も、来月一日に開催予定であった園遊会のいずれも中止となりました。

    あまり霊的なものの存在は信じないほうですが、殿下が「まだ天皇への謁見は早い。今は首相との会談で日比関係の強化に専念せよ」との進言を下さったような気がしてなりません。

    とはいえ、これまでテレビなどで見るドゥテルテ大統領の振る舞いを見る限りでは、仮に陛下への拝謁が実現したとしても決して無礼な振る舞いはしなかったでしょう。世間では過激な発言ばかりが取り上げられがちですが、彼は非常に現実主義的かつ合理的だと思います。余談ですが、インタビューで「China」と口にする時だけ目線を下げていました。習近平との会談での態度や支那の後に日本という訪問の順番を見れば日本と支那のどちらを信頼しているかは明らかです。

    「その時が来たら日本側に着く」という発言を「調子のいい人間だ」などと嘲笑する向きもありますが、そういう人は後で自らの不勉強を恥じることになるかもしれません。私は心の底では密かにドナルド・トランプ候補に米国大統領になってほしいと思っています。ドゥテルテとトランプの「暴言コンビ」が一種の化学反応を起こして我が国の占領憲法問題に風穴を開けてくれそうな気がしてならないのです。