比大統領来日、日中対決へ

皇紀2676年(平成28年)10月25日

 人気テレビドラマから派生した五社英雄監督の映画『三匹の侍』や、実相寺昭雄監督の『歌麿 夢と知りせば』『帝都物語』、或いは嵐寛寿郎や三船敏郎に続いて明治天皇を演じた『日本海大海戦 海ゆかば』など、舞台での名演も多いことで知られる俳優の平幹二朗さんが二十三日、そしてテレビアニメーション『ドラえもん』の初代ジャイアンと二代目スネ夫や『銀河鉄道999』の車掌さんなどで活躍した声優の肝付兼太さんが二十二日、亡くなられました。衷心よりお悔やみを申し上げます。

 ところで、昨日記事の内容を裏づける続報が入りました。インドネシア(尼国)最大の建設会社である国営ウィジャヤ・カルヤ(WIKA)は、中共北京政府が約束した融資の引き出し先である「中国開発銀行」から今もって資金を得られないため、例の高速鉄道に着工できないことを公表しました。

 わが国に競り勝ちながら早くも技術的、道徳的欠陥をさらし、工事が進まないのみならず、大風呂敷を広げた末の融資すら「認可して」だの「ちょっと待て」だのと中共内部で滞っているのです。出したくてもカネがないのでしょう。

 http://www.sankei.com/world/news/161024/wor161024……
 ▲産經新聞:【暴言大統領25日来日】ドゥテルテ比大統領、「親中」「反米」そして「親日」

 というわけで、いよいよフィリピン(比国)のロドリゴ・ドゥテルテ大統領が本日、来日します。カネを出すといいながら出せなくなるに決まっている中共と、ドゥテルテ大統領の地元である比南部ミンダナオ島の農業開発支援に約五十億円の円借款供与を提示し、実行できるわが国とを近い将来天秤にかけることになるであろう彼は、恐らく合理的な判断を下すに違いありません。

 ドゥテルテ大統領の政治家としての歩みを、極めて簡略化して分かりやすく伝えている産經新聞社記事からも分かる通り、彼はいわゆる「愛国左翼」であり、唯物的且つ合理主義です。天皇陛下に謁見する際、よもや(習近平国家主席との会談時のごとく)口をもごもごさせることはないでしょうが、一方で彼は、来日して最も会いたいのは(安倍晋三首相ではなく)「天皇陛下です」とも明言しています。

 昨日も申しましたが、米国に不信感を抱き続けてきたドゥテルテ大統領を「こちら」側に引き寄せられるのは、もうわが国だけなのです。

 むろん彼が比共産党CPP(毛沢東派)の系譜にいることを忘れてはなりませんが、まんまと中共へ寄っていかれるのを、指をくわえて見ているわけにもいきません。

スポンサードリンク

『比大統領来日、日中対決へ』に5件のコメント

  1. miku:

    フィリピン大統領の来日は2つの点で注目しています

    1つは、「慰安婦問題」を持ち出すのかどうか?
    2つ目は、「日本のカネをどうやってせびるのか?」

    日本の外交とは「国益を得ること」ではなく「金を出すこと」ですから(嫌味)
    今回も「相手が言うがまま、あるいはそれ以上の条件であっと驚くほどの金を出すのでしょうね(怒り)

    今後フィリピンがシナと金輪際付き合わない、と厳格に約束させられるなら別ですが、
    いつもの通り、なんの担保も取らず、金も技術も提供させられただけ、にならないといいですね、、、、(呆れ顔)

  2. やす:

    平幹二朗と肝付兼太の二人のご冥福をお祈りします
    特に平幹二朗さんの大河ドラマ武田信玄の武田信虎役が忘れられませんね
    今見ると信玄より信虎の言うことの方が正しかったのではないかと思えなくないのですが、それはさておき、信玄に対する虐待同然の憎たらしいまでの表現が今でも忘れられませんし、平幹二朗の信虎役がなければ、当時の信玄ブームと呼ばれるような高視聴率は叩け出せなかったのは間違いないでしょう
    ある意味信玄役の中井貴一を食っていたと思います

    比国の大統領に対して手を差し伸べることは必要かもしれませんが、あまりこちらから積極的に協力をする必要はないと思います
    「支那がどういう国かも分からずに協力を求めようとしている国は信用できません もし日本に協力を要請するのであれば支那と断行してからにしてください しかし協力を求めるのであれば相応の見返りは頂きますよ」
    ぐらいは言った方がいいのではないでしょうか
    日本の外交の悪い所は一方通行で自国の利益も同時に考えないことです
    外交とは国益あってナンボですから、ただ協力すれば良いというものではありませんし、それが通用するのは日本国内だけです
    残念ながら安部総理は外国優先で国益をあまり考えているとは思えません
    協力すれば相手も協力的になると思ったら大間違いです

  3. 心配性:

    習近平との会談に際し、ポケットに手を突っ込み、ガムをクチャクチャ・・・「吐き出すよう」言われても噛み続けた反骨精神はあっ晴れです。
    一方、プライベートで日本を家族旅行した事もあるらしく、知日・親日の素顔もあります。
    日本のマスコミは、欧米メディアのオドロオドロシイ報道に足並みを揃える必要はないかと思います。
    安倍総理が「マフィアとの戦い」にいちゃもんをつけたり、「価値観外交」のスローガンを振りかざさなければ、案外気が合い、上手くやって行けるのではないでしょうか?

    ドゥテルテ氏の「アメリカの外交政策とは一線を画す」という発言には傾聴に値する点もあって、日本は、特に中東外交ではできるだけ「中立」「中庸」を維持し、よほど世界中、特にイスラム世界の人々が納得する形でない限りは、米軍の後方支援に踏み切らない方がよいと思います。
    とにかく、「戦争法案」だの、「軍国主義へ向かう安倍総理」だのといったプロパガンダが、欧米の主要メディアや、中東地域で影響力のあるアルジャジーラなどによって散々垂れ流されて、広まってしまっていますので(嘆)

    私は、中東への自衛隊派遣に慎重だったり、欧米メディアの日本報道を批判したり、ドゥテルテ大統領に比較的好意的な発言をしたり、米軍基地の縮小を叫んでいるので、よく「隠れ反米左翼」と言われ事があるのですが、違いますよ。

    「戦争法」だの、「差別」だの、「土人」だの、「性奴隷」だの全世界に向けて大騒ぎして、民族憎悪を煽動する、「放火魔」の様な悪巧みに対しては、徹頭徹尾断固否定的です。
    基地があるとよほど懐が潤うのか、「利権」が絡んでいるのか、「差別、差別」と大騒ぎし、基地の縮小を全力で妨害する「沖縄タイムス」やプロ市民を「いかがわしい輩」と考えていますし、「女性基金の償い金を受け取る者は恥知らずの売春婦だ!」と元慰安婦を吊し上げる挺対協や韓国メディアに対しては、「どうせ反日が目的なんでしょ?」と見下して来ました。

  4. AD:

    はたから見ればフィリピンのドゥテルテ大統領、米中を手玉にとっているかに見えますが、なんの。
    中国のしたたかさには所詮遊ばれるだけですね。
    しかも今のドゥテルテ大統領が路線を引けばそれを今後100年利用するのが中国っていうもの。
    次期フィリピン大統領でさらに押し込まれ、そのまた次のフィリピン大統領でフィリピン領海は中国に盗られます。

    それと同時にフィリピンは米国に嫌われ不信感を持たれたままの米比関係となるんでしょう。

    身の程を知らない土人。

    でその日本訪問。
    さあどうする。
    少なくとも天皇陛下に失礼があればもう日比関係は致命的なダメージを受けますね。
    安倍首相はおだやかに会見をつつがなく。

  5. 心配性:

    最初岸田氏が「南シナ海問題」等でドゥテルテ氏を質問攻めにする構えを示していたので心配しましたが、最終的に岸田氏とは意気投合したようですね。
    「日中戦争」なんて、よほどの事がなければやらないでしょうし、その他の面でも折り合いがついたのでしょうか?

    在日フィリピン人の大歓迎も凄いものがありました。

    お騒がせドゥテルテ大統領、夕食会に遅刻 早くも「よかったら来月も呼んでほしい!」 在日フィリピン人は熱烈歓迎で大騒ぎ
    http://www.sankei.com/politics/news/161026/plt1610260005-n1.html