新幹線…中国になぜ負ける

皇紀2676年(平成28年)7月25日

【7.31東京集会のお知らせ】告知をご参照いただき、万障お繰り合わせの上ご参集ください。
——————————————————————————–

 二十カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が中共四川省成都で開かれましたが、英国の欧州連合(EU)離脱決定を受け、中共経済に有利と解説した多くの有識者の思惑ははずれ、先月二十五日記事で申した通り「人民元の下落圧力が一層強まり」、初日の会議で麻生太郎財務相にそのことを指摘されています。

 http://www.sankei.com/world/news/160429/wor160429……
 ▲産經新聞:日本「新幹線」の“雪辱”なるか マレーシア-シンガポール高速鉄道でも中国が資金力で攻勢

 それでも中共共産党が強気なのは、南支那海・東支那海侵略と同様、現代版シルクロード構想「一帯一路」に血道を上げることで目減りする資金も補填できると読んでいるからでしょう。中共共産党による他国侵略・支配は、彼ら流の「投資」に他なりません。

 よって「大盤振る舞い」も平気なのですが、いかんせん実現する力がないため、南米ヴェネズエラで途中放棄、米国では米中合弁を解消され、タイ(泰王国)でも計画を大幅縮小された挙げ句、インドネシア(尼国)では「日本の計画案にしておけばよかった」との声が出るほど全く進まず、軍所有地で無断掘削していた中共人五人が逮捕される始末です。

 しかし、やはりかつて中共に建設を放棄されたフィリピン(比国)で、着任したばかりのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が再び中共との再締約を示唆しました。

 さらにマレーシア(馬国)の懸念は、以前から申しているようにナジブ・ラザク首相が「屈中」だということであり、政府系投資会社「公開会社一馬国開発(1MDB)」の巨額負債と1MDBからナジブ首相個人への不正送金疑惑で倒れ掛かったところを中共に助けてもらおうとしている節があります。

 この巨額不正疑惑で多くの国民の怒りを買ったとき、ナジブ首相がとった態度は、まさに中共共産党的なもので、抗議者のほうを逮捕するなどして全てを弾圧しました。

 わが国政府が馬国で新幹線受注を勝ち取りたい意欲は大変結構ですが、昨日記事でも言及した情報機関がなく、設置されたとしてもまともに機能しそうもない以上、対外工作ができません。型通りのセレモニーで勝てるほど中共共産党という「敵」は甘くないのです。

 これこそが現行憲法(占領憲法)をほったらかしにしていることが日本経済に与える悪影響の一例であり、私たちの暮らしが豊かになるか否かと憲法問題は、実はしっかり繋がっています

スポンサードリンク

『新幹線…中国になぜ負ける』に1件のコメント

  1. 心配性:

    >この巨額不正疑惑で多くの国民の怒りを買ったとき、ナジブ首相がとった態度は、まさに中共共産党的なもので、抗議者のほうを逮捕するなどして全てを弾圧しました。

    本家‶中共”は、エルドアン大統領のクーデター鎮圧の手法を大いに研究し、批判者・抗議者を完全に抑え込み、メディアの統制をますます強める事にしたようですが、習近平国家主席は何に恐れ戦いているのでしょうね?

    南シナ海については「日本陰謀論」を撒き散し、国民の怒りの矛先を日米に向け、一部でボイコット運動なども起きているようですが、国家主導で「陰謀論」を展開するのは如何なものでしょう?
    反日暴動はもう飽き飽きしました。(既にうんざりするほど目にしましたので。)

    中国、複数のニュースサイトを閉鎖 「独立した報道」を問題視http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160725-00000033-jij_afp-int

    >25日付の国営・新京報(Beijing News)によれば、大手ニュースポータルサイトの「新浪微博(Sina Weibo)」や「捜狐(Sohu)」、「網易(NetEase)」、「鳳凰(iFeng)」などが、自由な論調で知られる政治・社会関連のニュースサイトやソーシャル・ネットワーク上のアカウントを閉鎖した。これに先立ち中国のインターネット規制当局は、こうしたサイトが「法律や規制を違反した活動を多数行っている」として厳しく非難していた。