総務会長転落で参院選は?

皇紀2676年(平成28年)5月24日

 十一日記事で指摘した墺国(オーストリア)大統領選挙の決選投票は二十三日、即日開票で得票率が拮抗したため郵送票集計までもつれこんだ結果、難民・移民政策に反対している自由党のノルベルト・ホーファー国民議会(下院)第三議長が落選しました。

 ……と申してしまって大丈夫でしょうか。実はまだ分からない(日本時間二十三日午後十一時ごろ)のですが、現地最新情報で「アレキサンダー・バン・デ・ベレン候補が逃げ切る」というので、極右政権誕生の欧州連合(EU)危機をぎりぎり回避したと申しておきます。

 仮にホーファー大統領になっていたならば、まさに独国のアンゲラ・メルケル首相が放った矢によってEUが目に見えて瓦解を始めるところでした。しかしながら難民・移民受け入れの許容を超えた無理を通すと、国民の道理が急進的に突出するのです。

 よってこれほど自由党が僅差にまで食い込んだということは、まだEU瓦解の危機は去っていないと考えるべきでしょう。露国の工作が続きます。

 http://www.sankei.com/west/news/160522/wst160522……
 ▲産經新聞:二階俊博総務会長の長男、御坊市長選で落選、絶大権勢に影響か

 さて、ここでは申しませんでしたが、自民党の二階俊博総務会長の長男である俊樹氏は、父親の政策秘書を務めているころから既に評判が悪く、会長自身が衆議院和歌山三区の後継者にはとてもなれないと判断して御坊市長にでも据えるしかないと謀ったほどでした。

 私に応援の意思が少しでもあれば先にここで申したのですが、周囲からの問い合わせに「ほぼ間違いなく落選する。それほど地元でも本人が莫迦とバレている」と答える程度で、危機意識を拡大共有して当選を目指す意図などさらさらなかったのです。

 そして、事前予測通り現職の柏木征夫候補が再選されたのですが、柏木氏もまた、二階会長にかつて政界に誘われ市長になった人物で、氏にしてみれば会長に裏切られた選挙でした。このようなことを地元のみならず和歌山市(和歌山一区)などでも繰り返してきたからには、いよいよ本人が当選できなくなるでしょう。

 ということは、やはりこういうことになる(動画)と思います。党総務会長が転落した与党は、とても強気には出られません。

 二階会長は、定員を集めるにも苦労した訪中時に親書を預かるという恩を受けた安倍晋三首相にますます頭が上がらなくなり、衆参同日選だけは「勘弁してください」と頭を下げることになるでしょう。

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