安倍首相は「日中友好」だ

皇紀2675年(平成27年)6月22日

 米ニューヨーク市の「ザ・ウォルドルフ=アストリア」といえば米国で最も有名な高級ホテルですが、実は昨年、中共の保険会社「安邦保険集団」に十九億五千万ドル(約二千四百億円)で買収されてしまいました。

 その歴史は独国から移住して大富豪となったアスター家が開業させた二つのホテルに始まりますが、昭和二十四年に米ヒルトン・ホテルズを創業させたコンラッド・ヒルトン氏がかねてからの念願を叶えてこれを買収、さらに安邦保険に買収されても百年間はヒルトンが経営に携わるという条件がついています。

 しかし、毎年九月に連合国(俗称=国際連合)総会が開かれるたびに外交団を宿泊させてきた国務省が、今年からはザ・ウォルドルフ=アストリアを使わないと言い出しました。映画『ゴッドファーザーⅡ&Ⅲ』や『星の王子 ニューヨークへ行く』などの舞台となり、歴代大統領やわが国の歴代首相のみならず先帝陛下も御利用になった由緒あるホテルは、中共の手に堕ちて避けられるようになったのです。

 国務省は公式にその理由を明らかにしていませんが、盗聴の懸念などセキュリティ上の問題が発生したためでしょう。というのも、買収のもう一つの条件に「大規模な改修」が入っていたのです。その改修で盗聴や盗撮の装備が壁面や天井などに組み込まれる可能性を否定できません。

 安倍晋三首相も訪米時にはもう使わないほうがよいと思います。外務省が正しく判断してください。

 http://www.sankei.com/world/news/150620/wor150620……
 ▲産經新聞:安倍首相が「中国に好意を示した」と香港テレビ 単独インタビューが反響

 さて、安倍首相が中共の香港フェニックステレビのインタヴューで中共に好意を示すような発言をしたという報。四月二十五日記事で申したこととの絡みもあるようです。

 この手の「国民(人民)感情への介入」は、中共共産党がわが国に対して過去何度も行なってきた得意分野でしょう。時にはジャイアント・パンダまで利用し、私たちに「日中友好ムード」を提供してきたわけですが、五月三十日記事で指摘したように、中共も韓国も「反日」の度が過ぎて揺り戻しが効かなくなりました。

 安倍首相は一貫して、わが国が全く中韓に敵意を示していないことを諸外国にアピールしています。一方で「備えの輪」を広げてきたのですから、これは評価すべき極めてしたたかなやり方です。

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