外国人労働者案…支離滅裂

皇紀2674年(平成26年)5月14日

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140512/plc140512……
 ▲産經新聞:外国人労働者受け入れ拡大、政府検討 特区で先行実施

 何度でもことわっておきますが、政策的に人の大量移住を促すことは、「わが国から外国へ」であろうが「外国からわが国へ」であろうが、人を物のように扱う人権軽視の「ご都合」策です。

 さて、第二次安倍政権はいよいよ外国人労働者の大量受け入れ案に手をかけたわけですが、安倍晋三首相がたとえ「移民とは違う」と述べても、国家戦略特区諮問会議で竹中平蔵民間議員が熱心に提言したことは、「人の心と動き」を一切排した非現実的なものであり、受け入れた外国人労働者がほぼ移民化して国家的混乱を招くのは、想像に難くありません。

 まず、移民ではないというのであれば、強制的時限を設けることになりますが、雇う側にすれば不都合な業種もあるでしょう。ただ、外国人を最低賃金で雇えるとなれば、求人応募の少ない業種で重宝することになります。

 では、安倍首相が目指している「脱デフレーション(給与・物価上昇)」はどうなるのでしょうか。私たちの賃金は、外国人に引きずられるようにして低水準を保ったままになるでしょう。

 田村憲久厚生労働相は、公的年金の支給開始年齢を、個人の選択で七十五歳まで繰り下げられる(支給額を増やすことができる)制度改正の検討に入っていることを明かしましたが、厚労省が(年金支給に関して都合のよすぎる面もあるが)国民の自由な働き方に配慮するとしながら、一方で竹中民間議員らがそれを踏みにじっています

 外国人側から見ても、わが国の物価(主に特区に当たる都市部の家賃)水準で最低賃金しかもらえなければ、祖国の家族に仕送りするどころか生活に困窮するに違いありません。いえ、既にその状態に陥って生活保護を受給したり、法律違反行為に手を染める人がいるのです。

 政府の有識者委員会「選択する未来」が十三日、五十年後の人口目標を「一億人」と提言しましたが、労働人口の減少ばかりを煽って、例えば単純労働の現場から人が追い出されている機械化の現実を見逃し、あたかも現状の規模を維持しなければ国家経済が萎縮する、と喧伝しています。悪しき「保守」の典型です。

 仏国も独国も外国人労働者を受け入れて、結局は移民化した人たちを抱えきれずに困り始めました。かつて「独国人が私の前でトルコの悪口を言うので困る」と申しましたが、独国の五人に一人が移民と化し、アンゲラ・メルケル首相も政策的誤りを認めたほどです。

 反対のための反対を申しているのではありません。国家戦略としての政策が総合的に見て支離滅裂だから批判しているのです。受け入れ案を一旦白紙撤回してもらいましょう。

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『外国人労働者案…支離滅裂』に7件のコメント

  1. トミー:

    その通りですね。
    アメリカでなかなか低所得層の待遇が良くならないのは外から移民がどんどん入ってくるからです。
    安くで労働力を使えるなら賃上げなんてしないのが企業というものなので、そうすると最低賃金に近いところで働かざるを得ない人が大勢いる状況がいつまでも変わらないわけです。

    アメリカの場合、南部国境を越えて不法に入ってくる人たちがいて連邦政府も困っているわけですが、日本は海に囲まれていて不法入国が困難であるという恵まれた条件にあるのに、わざわざ外国人を入れて賃金を下げる必要はないですね。

  2. :

    移民受入れ反対で何度か首相官邸や自民党にメールしましたが、馬耳東風で、いよいよその方向に走り出そうとしているような感じでがっかりです。
    移民を受け入れて成功した国が無いのに、なぜそんな安直な愚策を振りかざすのでしょうか。
    明らかに国民の目線と、政府や経済界の目線が違うところを見ているのですね。
    移民反対の理由は、色々ありますが、主に経済的な理由と治安の問題があると思います。
    外からの攻撃に対して集団自衛権の行使を躍起になって通そうとしているのに、内からの混乱や攻撃をあえて呼び込むようなことに矛盾を感じないのでしょうか。
    そもそも少子化が止まらない原因を放置しておいて、労働力だけ確保すれば良いというのでは本末転倒です。

    しかしまた、国民一人ひとりが、少子化に真剣に向き合うことが必要だと思います。
    少子化の原因も様々ありますが、個人的には、社会の価値観が変わってしまったことが一番の理由ではないかと思っています。
    子供の頃から男女平等を 教え込まれ、女性も男性と肩を並べて社会に進出することが大事だとか、寿退社をする女性がいるから女性の地位は低いままなのだとか、結婚適齢期は差別だとか・・・。
    実際に、仕事を任され成功して認められた時は嬉しいし、報酬もついてきます。
    しかし、女性には子供を産み育てるという大切な役目があるのだということを、社会全体で認識できれば、もっと子供を産む女性も多くなると思います。
    実際に、子供を産むということは誇らしいことであるはずです。

    以前「女性が子供を産まなくなって困る」と発言した政治家がいて、「女性は子供を産む道具じゃない」と大ブーイングされましたが、「子供を産む=苦役」のような捉え方をされることが問題なのではないでしょうか。

  3. miku:

    人口を維持することがそんなに重要なのでしょうか?

    政府の思惑は人口の減少=税収の減少は困る
    という事なのでしょうが、それならばなぜデフレ時に増税をしたのか?

    日本が少子化になっているのは「非婚化」が原因です
    ではなぜ「非婚化」が起こるかというと、
    男性の「非正規雇用」が増え、経済的に不安定になったため
    結婚に踏み切れなくなったからです

    結局のところ、能力主義や非正規雇用などの米のシステムを真似しても
    日本にとってプラスに作用したものなど一つもなかったのでは?

    かつては終身雇用が安定した家庭を作り、
    多くの中産階級が日本の経済を力強く支えてきました

    それなのにグローバリズムなどの言葉に騙され、
    中国と付き合い出してから日本経済はおかしくなってしまった

    歴史のみならず、経済も自虐史観を脱却するべきかも
    今一度の「鎖国」こそ、国を建てなおすと考えます

  4. 平岡ひろ子:

    ネットで移民までいかぬ外国人労働者受け入れに反対が80%となっており、安倍さんが移民受け入れには反対だが、建設、医療関係には積極的に受け入れる・・・・。
    こんなだましに乗るかよ!

    本当に何を考えているのか腹立たしく思う。
    民主党が1000万人移民受け入れと知り、反対し、自民党だったらそんなバカな事しないだろうと思っていたが、民主党と同じでしょ!!
    日本を取り戻すどころか売り渡す気まんまんでしょ!
    何が戦後レジュームの脱却だ!

  5. :

    ある程度の人口維持は必要だと思います。
    単純に考えて子供が一人だった場合、親は二人、その祖父母は四人いることになります。医療の進化
    に伴い高齢化が進んでいる今、一人で何人も介護をする必要も出てくるでしょう。
    自分の親で手いっぱいなのに、子供のいない人が増えれば、その人達の老後はどうするのでしょう?
    介護と言わないまでも、高齢者の社会保障を支えるのは65歳以下の生産人口ですから、やはり人口
    が減ればかかる負担も大きくなります。

    これも私の個人的な意見ですが、日本人の平均寿命は毎年伸び続けていますが、やがて平均寿命が
    頭打ちになるか下がるかして、それ以降に何世代もかけてゆっくりゆっくり人口が減っていくのであれば
    若い世代にかかる負担もそれほど問題にならないのでは、と思います。
    中国など、いきなり一人っ子政策を始めてしまって、二世代後にはどうやって国を支えていくのか他人事
    ながら心配になります。

    また、mikuさんのおっしゃるように非婚化も少子化の原因だと思いますし、経済事情が非婚化の理由
    のひとつであることにも賛成ですが、絶好調のバブル期にも出生率は下がり続けていたことを考えると、
    まだまだ理由はたくさんありそうですね。

  6. ゆき:

    看護師は日本の各地方の中小病院が中国で、日本語の授業から何まで教える学校と提携か、あるいは独自のルートで持っているか詳しいことは忘れましたが、とにかくそこから日本に来てもらう予定の看護師の数がものすごい。数年前に雑誌で読んだ覚えがあります。
    もう来ているのではないか。イスラム教徒、フィリピン人は試験に受からないので話題になりやすいが、彼らは文字には強いので試験にパスし、ニュースにならないだけで、かなり来ているのではないか。私の住む河内の町では自転車ですれ違う時に中国語がよく耳に入ってくる。人相を揃えれば、問題なしと考える役人はあの国で日常起きている心無い出来事に注視してほしい。神様に手を合わせることのできる民族でないと私は安心できない。
    日本には正職員に慣れない若者が沢山いて、彼らを優先せずになぜ反日教育の国から医療関係者を招くのかわからない。漢字と似た顔そんなもので、日本人に同化でもすると思うなら、大きな間違いだろう。

  7. ゆき:

    2009年大阪の総合学科がある高校で非常勤をしていました。ずいぶん時を経て、そこは昔底辺校と言われていた高校でしたが、総合学科が学べる高校に変身していました。何に驚いたかというと難民に例えばアフガンからの高校生ならペルシア語も教えるということですが、これは人道的なことで納得できました。おかしいと思ったのは、大量の中国人学生です。彼らは中国語学習を保証されていました。
    中国本土の中国人が難民?とても不思議に思われました。彼らの父親の職業を知ろうにもすべて個人情報秘密ということで、担任しかわかりません。何のためにこんな大量の中国人が来ているのか気色悪いと感じたのは私だけでしょうか。ALTの英人教師は中国留学経験があるのに、わざわざ日本のALTに応募してきて、彼らには母国語で教育を受ける権利があると主張するのには腹が立ちました。なぜ難民でもない外人がここまで厚遇されるのか誰がこういうことを指導しているのでしょうか。一般日本人が知らぬ間に
    中国人移民がどんどん増え、我が町グレンデール姉妹都市は第一外国人は韓国人を抜いて一位になって数年になります。安い賃金に安い住居物価のわが市にまず落ち着くのです。隣の八尾市はベトナム人が入ってきています。もう移民政策は始まっていますよ。