日米同盟の暗然たる将来

皇紀2673年(平成25年)8月29日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013082800894
 ▲時事通信:アサド政権は退陣を=安倍首相「関係国と連携」

 昨日記事に引き続き、本日も皆様と共に叙国(シリア)のことを私たちの問題として提言します。安倍晋三首相は中東歴訪中の二十八日、「アサド政権は道を譲るべきだ」と述べました。

 私はいたずらに安倍首相を批判するつもりなどありませんが、一体どの情報を根拠にこのようなことを言ってしまったのでしょうか。何度も申しますが、占領憲法(日本国憲法)を有効とする「護憲」下のわが国は、独自の情報収集能力に限界を有し、明らかに米政府からもたらされた情報に基づいて為政者が政治決断する非自立国家に過ぎません。

 悪い場合は、新聞社や放送局の報道によって政策が揺さぶられていくのです。安倍首相がバッシャール・アル=アサド大統領の退陣を要求した根拠はどこにあるのでしょうか。根拠もなく自身が他国の為政者や報道企業から退陣を要求されたら、私たち国民も含めて一体どう思うのでしょうか。

 未だ占領憲法下のわが国報道企業があたかも居丈高に「気に食わない政権は潰せる」と思っているのは、今回の安倍首相のような発言を歴代首相が繰り返し、米政府に隷属してきたからです。かつてテレビ朝日の椿貞良報道局長による日本民間放送連盟(民放連)会合での発言によって発覚した偏向報道事件などは、その悪しき好例でしょう。

 安倍首相こそがこの種の偏向報道によって潰されそうであったにもかかわらず、そして「護憲」を掲げる朝日新聞社らこそが、私たち国民のいわゆる「避戦力」を根底から奪っているということに気づかない致命的な矛盾に覆われているのが、現下の日本の姿なのです。

 叙国で化学兵器(サリン)が使用された可能性はほぼ間違いないとされていますが、もう一度お断りしますと、アサド政権が国民に対して使用した証拠は何もあがっていません。イラクを焼け野原にした時と同様、米政府は全く説明しきれていないのです。

 もうこれ以上わが国が占領憲法のまま自分たちで情報を収集出来ない状態を継続していくことは許されません。経済的な思惑が絡み、損得を考えなければならない目下の国際情勢を前提としながらも、私たちの為政者が自立した政治判断も出来ないようでは、「民意」などという言葉も虚しく響くだけです。

 今月二十一日に関西テレビ放送の報道番組で、独立総合研究所の青山繁晴氏が、中共や韓国の最終目標が中共系・韓国系の米大統領を誕生させることにあると警告したことが、読者の方から寄せられたコメントの中にありました。

 それは私が八月十四日記事で申した通りで、特に中共人民の発想は既成の発展を利用するというより、いわば「我田引水」を計略する種のものであり、太平洋進出の障害である日米両国を口説き落とすよりも、そこに自らの社会を形成し、時間をかけてでも自分たちから為政者を輩出して国家まるごと乗っ取ってしまえばよいと考えるのです。

 つまり、近い将来に初の中共系大統領が誕生した米国に依存する日本は、もうその時点で中共に何もかも乗っ取られてしまいます。私は太平洋防衛について、極東のわが国と極西の米国とで担わなければならないと主張してきましたが、真の日米同盟関係を築く頃にはこの同盟そのものが危険なものになっているかもしれないのです。

 中共の深遠なる謀略に対し、わが国はあまりにも無防備であり、米国も国務省や民主党の姿勢を見る限りやはり同じと批判せざるを得ません。昨日記事の最後に「叙国問題への対応は、わが国が自立するか、どこかに隷属するかの雌雄を決するもの」と申したのは、このような暗然たる将来への警告の意味もありました。

 だからこそ中共の隠された本音は、繰り返しになりますが、英仏米の叙国への軍事介入を歓迎しているはずです。既成の先進各国が中東で足をすくわれ、よしんば疲弊してしまえばよいと思っているでしょう。

 私たちはもう一度、わが国政府に対応の再考を進言すべきです。結果が伴うかは、何しろ非自立国家ですから極めて厳しいですが、安倍首相こそがアサド大統領と「電撃会談」し、調停介入の可能性を模索すれば、米国への説明にかなりの時間を要するとしても、現実的な憲法の議論が進み、副産物として露国との講和交渉も進むではありませんか。

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『日米同盟の暗然たる将来』に4件のコメント

  1. たっど:

    シリアで生物化学兵器が使用されたのは事実でしょう。多数の犠牲者が出ています。
    3つのケースが考えられます。
    1. アサド大統領の命令で軍が使用した。
    2. 大統領の知らないところで、軍司令官が部下に命じて使用した。
    3. 反体制派の一派が使用した。

    どのケースであっても、アサド大統領に統治能力が欠けているのは明らかです。初代がいくら立派でも、世襲を続けているうちにつじつまが合わなくなるのは、北朝鮮を見ても分かるとおりです。
    「しかるべき強力な指導者に後を譲って、その人が武力で国を統一する」それしかないと思います。
    その意味でなら、安倍総理に賛成です。

    アメリカ式の、「悪い独裁者を退治した後に、投票箱を持ち込んで民主主義国家を実現する」というのは必ず失敗するということはは実験済みで、安倍総理もそんなことは考えておられないと信じております。

  2. 小心者:

    短期・中期では、
    移民国家であり多様性の国である米国内の
    親日派と積極的にタッグを組むのはもちろんですが
    長期的には、
    このまま北極海がシーレーンとして重要になってゆけば
    太平洋の要衝である沖縄や日本は、地政学的価値があまりなくなってしまい
    世界から見捨てられるのでは。

    捕鯨は、北極海と南極海の我が国の使用権を保つためのもの。
    食文化というヤワな問題ではないと思います。

  3. *:

    反政府側(過激なイスラム原理主義含)が使ったという証拠も見つけられていないのに、声高々にアサド政権だけを非難しないでほしい。

    アサド政権が倒れたら、シリアだけでなく、中東はさらに混迷すると思います。

  4. 水口香里:

    日本に二度も原爆を落としたアメリカ以外こんな酷いことは出来ません 戦争すれば儲かるので自作自演ののきっかけ(相手を悪者にすればアメリカは正義のために戦ったと言い訳できるので)作りが欲しかっただけです 私も今まで同盟国ゆえ反対のことを思っていましたがアメリカの狡さがわかるようになってきました
    日本との戦争でも前々から予定していて石油問題を起こし日本が先に攻めてくるよう嵌めて真珠湾で大挙して船で待ち構えていたそうです 韓国との同時演習中にもアメリカは北朝鮮が攻めて来ていることを知っていたのに教えず100人以上がなくなりました 公安調査庁トップだった菅沼光弘さんの「この国の権力中枢を握るのは誰か」を読めばわかります またそのことが「マネーハンドラー ロックフェラーの完全支配 アグルスーティカル」にも書かれています 陰謀説とは違い他の文献にも忠実に書かれていますTppについても詳しく書かていますので皆さん是非読んでみてください