海自技術を豪へ提供の狙い

皇紀2673年(平成25年)1月28日

 http://www.asahi.com/politics/update/0127/TKY20130126……
 ▲朝日新聞:海自の潜水艦技術、豪へ提供検討 連携強化狙い防衛省

 豪州国防軍海軍は昨夏、国産のコリンズ級潜水艦に様々な技術的欠陥が見られたことから、求める規模や性能の従来型潜水艦の技術輸入を検討するに至り、わが国の海上自衛隊蒼龍(そうりゅう)型潜水艦に目をつけていました。

 平成二十三年十二月の「武器輸出三原則」緩和以来、日豪防衛当局者間で水面下の交渉が始まっていましたが、安倍政権になってついに豪州への技術提供が決まりそうです。

 恐らく防衛省に対して安倍晋三首相の明確な指示が飛んだと思われますが、首相の狙いは自らが唱えている「亜州の民主的安全保障ダイアモンド(Asia’s Democratic Security Diamond)」によるでしょう。

 この構想は、捷国(チェコ)の首都プラーハに本部を置くNPO「プロジェクト・シンジケート」に安倍首相が就任前に発表した論文であり、平時の外交戦略を含む「大戦略」です。中共の海洋侵略に対抗するものとして、特にわが国と印国との連携を念頭に米国布哇(ハワイ)州、豪州を結んだ形状からその題が名づけられています。

 私は何度も地政学的世界の中心はいまだ欧州であり、西の極が米国、東の極が日本だと申してまいりました。この極西と極東が争った大東亜戦争はゆえに世界的混乱以外の何物でもなかったのですが、太平洋防衛を日米が共有しなければならないのは自明の理です。

 米国は韓国を見捨てても、決してわが国を中共圏に取り込まれてはなりません。私たちもこれを強く意識して自制しなければ世界的安定(世界平和)に貢献できませんが、日本も豪州も在留中共人と韓国人の数が増えて彼らの影響を受けた政治家が台頭し始めました。

 安倍首相が豪州への海自技術を提供する決断を下したことに対し、中韓による漏洩工作の存在を懸念する声もありましょうが、それを申せばまさに両国相互に危険を抱えており、軍事情報の管理能力が疑われるのはむしろ日本のほうですから、わが国こそが自制しなければならないのです。

 英米を積極的に巻き込んで太平洋防衛を磐石にしようとする安倍首相が豪州に最初に置く兵站が、この大日本帝國海軍由来の「蒼龍」ということになります。麻生太郎副首相がかつて唱えた「自由と繁栄の弧」とともに機能させることで、私たちはますます、占領憲法(日本国憲法)は昭和二十七年四月二十八日に有効期限が切れている現実を目の当たりにするでしょう。

 いい加減に目を覚まし、安倍首相や麻生副首相の掲げた大戦略が「絵に描いた餅」にならないよう応援しようではありませんか。

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