共産主義のパターン

皇紀2672年(平成24年)9月22日

 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120920-OYT1T00290.htm
 ▲讀賣新聞:中国軍の5将軍は主戦論「断固として軍事行動」

 私はかつて朝日新聞社の問題を指して尾崎秀実記者の例を挙げ、彼こそが大政翼賛会を奨励するよう世論を誘導し、大東亜戦争を「闘いぬけ」と主張して近衛文麿首相を篭絡した完璧な共産主義者だったことを書きました。

 すなわち、大政翼賛会や大東亜戦争は何やら「愛国右翼」によって始められたものではなく、わが国の解体を目論んだ旧ソ連工作員の共産主義者(尾崎氏は昭和十九年にいわゆる「スパイゾルゲ事件」で処刑)によって仕掛けられたものだったのです。これにわが国の尊厳を守ろうとした保守派がまんまと乗せられたのであり、結果として多くの先人たちが尊い生命を賭して戦われました。

 それが騙しの構図にはまって互いを騙しあっていた正体であり、今日においてもまるで同じような話はあちこちにあります。私が『新聞アイデンティティ』に寄稿した「東宮批判」の一件もそうです。

 さて、共産党のための軍隊である人民解放軍の徐光裕少将ら五人の将軍が対日主戦論を展開しているといいますが、今さら何の不思議もありません。むしろ胡錦濤国家主席はどこまでこの莫迦げた主戦論を封じられるかが見物です。

 彼らが以前から過激な論調を主導してきたことは何度も申してまいりましたが、共産主義は結局こうして自国を滅ぼします。いや、そのためにわざと主戦論を主張しているのであり、日中の対立で利を得ようとする勢力のことは先日お話しました。

 しかし、わが国の改憲保守派は日米同盟を信じて何もしようとしていないのに等しく、米国防総省も国務省も沖縄県石垣市尖閣諸島が「日米安全保障条約の対象である」とは発言してもわが国政府に代わって中共の暴挙に立ち向かうなどとは一切約束していません。現に島嶼防衛はわが国政府の責任にて行なわれることを日米両政府はすでに確認しています。

 ならば一刻も早く自国の憲法を取り戻して交戦権の現存を確認し、それで初めて可能な米軍との共同作戦があるのかないのかについて協議しなければなりません。この状態にないからこそ米国は日露中韓朝の対立を煽ったかと思えば収めようとし、そして「あくまで中立」などと言って突き放すのです。

 中共人民が軍に騙されるのは勝手ですが、私たちがそれに付き合う必要はありません。戦う体制を整えていないわが国がこのまま戦闘を仕掛けられれば勝ち目はなく、競って通貨の切り下げをするほど影響力を低下させた欧米各国に寄生してきたいくつかの多国籍企業が利を得る前に、別の勢力を盛り立てて露中韓朝を包囲することで利を得られるような兵站を考えなければならないのです。

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『共産主義のパターン』に1件のコメント

  1. 第二師団:

    いつも拝見させていただいております。
    上記を読み、もう悔しくて悔しくてなみだが出ました。一体先人たちは何を守ろうとしたのかと。
     「世のあるべき姿」を追い求め、その為に(私の大叔父は英霊になりました)国を滅ぼしたのか。敵はやる気満々で待ち受けていた。決して勝てない戦に打って出たのはなんの為か。
     「最終的には負けるだろうが、この際アジアを解放してしまえ」と考えたのか。もしそれならなぜ自国を犠牲にしてまでやらねばならなかったのか。
     逆に勝つ見込みがあっとしても、真珠湾奇襲をやっておきながら(バレていたとしても)早期講和とは虫が良すぎる。
     結局はなにも考えず、世論を見ながら「格好良いこと」を言い、奇襲成功でいい気になって。
     敵に仕返ししたいと思う程の悔しさと、多くの英霊を生み出してしまった悲しみ・苦しみで、どうしたらよいか分からなくなるほどです。