堺市長は天皇陵を何だと…

皇紀2672年(平成24年)5月16日

 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012051200031
 ▲時事通信:仁徳天皇陵、気球で空から観覧も=世界遺産登録に向け検討-堺

 読者の方からご指摘いただいていた報道ですが、大阪府堺市の竹山修身市長が百舌鳥耳原中陵(仁徳天皇陵または仁徳帝陵)の上空に気球を飛ばし、誰でも観覧できるよう検討していることを発表しました。

 一般に仁徳天皇陵はわが国最大規模の前方後円墳であり、選挙区の近い西村眞悟前衆議院議員から何度か清掃の要を唱えられたことがありました。それは皇室財産を「世界遺産」に指定させることなどが目的ではなく、私たちが心から祭祀を実践する(皇統、すなわち生命の継承と手つかずの自然が周囲から汚されないよう守る)ためです。

 宮内庁は、天皇陵が神聖にして侵してはならない場所であることから、発掘などによる荒らしを禁じており、これに対して「歴史の隠蔽」などと騒ぎ立てる意見も散見されますが、考古学における研究はともかく、これほど丁重に扱われていることを無視して上空から覗き込もうと提案する市長には、恐縮ですが「よいご提案」とは申せません。

 すでに滅んだ帝国や王国の文字通りの「遺産」であれば上空からの観覧旅行も容易に企画できましょうが、現存する皇国の天皇陵をそうまでして観光地化する必要がありましょうか。よく見てよく学んでもらうことや、堺市の活性化を前提としても、極めて危険な要素(上空からの陵破損など)を含んだ提案であることは否めません。

 昨年に私が改めて感じたのも、東京都千代田区大手町の高層建築群が皇居を見下ろす不敬な状態になっていることです。あれでは上層階から宮城内が「丸見え」であり、都市計画として是正することはできなかったものかと慙愧に堪えません(不孝の極み)。

 占領憲法(日本国憲法)の第一条は、実のところ国民主権によって天皇陛下の地位を如何様にでも決められるよう規定した危険且つわが国のかたちから懸け離れたものであるため、いわゆる「天皇条項」ですらなく、私たちはこの条文の持つ精神性に六十年以上も侵されてきました。

 その感覚で申せば、天皇陵を空からまたぐことも上から覗き込むことも「国民主権の行使」なのでしょう。守るべきものを忘れた人間は、平気で人の命を奪い、自然を傷つけるのです。あなたはそれを許しますか?

 これが「天皇崇拝」だと言うのなら、よほど自分の存在をまだ正しく認識できない幼児であり、定めし市長は堺市への観光客誘致を思って純粋に提案されたことでしょうから、もう一度考え直していただくよう皆でお願いしましょう。

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『堺市長は天皇陵を何だと…』に2件のコメント

  1. matu:

    「象徴としての天皇の虚位について
    占領憲法は元首でない天皇、いつでも「主権をもつ国民」から馘首されても仕方のない虚位の天皇をつくったのである。主権が国民にあるのだから、多頭国家が出来上がったのである。八岐大蛇(ヤマタノオロチ)によって占領された格好である。

    国民に主権があるというが、実際は、国民は代議士を選挙の時に一票を投ずる権利があるというだけが民主主義というわけであるが、天皇には、一票を投ずることすら許されないのである。

    象徴というものはシルシであり、符号であり、人間ではないからである。」
               ~『私の日本憲法論』谷口雅春より

    「象徴」について如何思われますでしょうか。竹田恒泰氏などは、天皇は戦前も戦後も象徴であった。日本国の象徴には陛下以外になりえない。というように仰います。

    占領憲法第一条・・日本国の象徴であり日本国民統合の象徴

    谷口氏は、ここに規定された天皇は生命ある人間ではないと断言されています。
    解釈改憲のやり方に騙されてはいけませんね。日本国の象徴とは、もう遺産である、生きた人間ではないと言っているのです。
    占領憲法下にいれば、陛下を人間と見ない国民様が増えるばかりです。
    だから、御陵を観光資源の一つとみて平気でいられる市長もでてきます。

    占領憲法は無効、そうすれば当然に大日本帝国憲法復原され

  2. matu:

    (失礼)つづきです。

    当然に大日本帝国憲法に復原されます。
    そして、陛下に本来の大日本帝国の中核となっていただけるのです。