従米改憲議連に怒り、呆れ

皇紀2671年(平成23年)6月19日

 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110607/plc11060713020010-n1.htm
 ▲産經新聞:憲法96条改正議連が設立総会 「改憲発議要件を衆参両院過半数に緩和を」

 16日記事のコメント欄に、日本国憲法の改正発議要件(衆参両院の各3分の2以上の賛成)の緩和(両院の過半数の賛成)を目指す議員連盟が発足したことについて、その危機を正しく認識された方からご意見を頂戴しました。

 はっきり申し上げますと、私には「また保守派を釣るための新しい右翼運動が考え出された」としか思えません。産經新聞社のように「保守系議員による大連立への布石」と言えば聞こえはいいですが、つまらない政治運動で政治家が集票と集金を当てにしようとしているのが見え見えです。

 もしかすると、顧問のうち麻生太郎元首相も「釣られた」お1人ではないでしょうか。自民党内でことほど左様に下らない「従米(国防も資源政策も全て米国に依存する結果、中共にも弄ばれることを良しとしながら、米国に言えない文句めいたことを中共や北朝鮮にだけは言ってみる)右翼議連」の発足を主導したのは、清和政策研究会に違いありません。

 これに乗る従米・屈中の民主党議員が多数いるのも党の様子からして当然で、純粋に国(皇国)想うあまりに釣られる国民(臣民)もいれば政治家も多数いるでしょう。しかし、よく考えてもみて下さい。なぜ米軍の占領憲法を私たちが改正しなくてはならないのですか?

 何度でも申しますが、先帝陛下がお認めになられた日本国憲法の無効を主張することは、決して天皇陛下に逆らい申し上げることになりません。なぜなら、天皇陛下は政治権力者であらせられないからです。大日本帝國憲法下に於いても、陛下の御命令で国民が逮捕されたり、内閣の組閣、或いは改造されたりしたことなど一例もありません。

 もし仮にも、天皇陛下が政治決断をなさってきたのだと主張する場合、ならばわが国はとっくに欧州の、例えばハプスブルク(のちのハプスブルク=ロートリンゲン)家や仏国のブルボン家などのように、政治的な事由によって皇位・王位を失っていたでしょう。わが民族は隋や唐を見て、本能的にその危機を察知しており、いわゆる「権威」と「権力」が分かれていたのです。それが祭祀を司られる唯一無二のご存在でおわす天皇陛下の、まさしく皇統の永遠・普遍たる所以であり、私たちが改めて認識すべきことです。

 現在の国会も天皇陛下の召集を賜って開会されますが、そこで繰り広げられる私たちの選んだ議員たちによる実のない議論に、陛下の責任を問うことが出来ますか? どうしようもない政治の責任は最も内閣総理大臣にあり、国会議員にあるのであって、私たちにもあるのですが、だからこそ大東亜戦争敗北の責任は天皇陛下にあろうはずもないのです。

 天皇陛下の御名を語って日本国憲法の有効論(護憲論と改憲論)を唱える者は、まさしく「戦争責任は天皇陛下にある」と叩きつけ、居心地も後味も悪かった国民が痛感すべき責任を陛下に転嫁し、平然と同じ間違いを繰り返す(大本営発表の嘘に騙され、騙されたとわめいてGHQによる別の嘘にまた騙されている)ことに他なりません。

 まして「今上陛下に日本国憲法は無効だと言って欲しい」などと望むことは、言語道断です。私たち自身の手でわが国を取り戻さずして、天皇陛下に申し訳がないとは思わないのか、と。

 少なくとも「憲法96条改正を目指す議員連盟」を発足させた政治家たちに、そのような気概は全く見られません。わが国には、ただ錯乱した首相と、政治運動しか出来ない政治家がいるだけなのでしょうか。

 ただ最後に、私はいつものごとく前向きに自分がどうするかを述べます。それは、自前の憲法または自主憲法(大日本帝國憲法)を復原するための発議は議員立法により、両院の過半数の賛成で成立しますから、この議連には「どうぞお好きに」とでも申しておきましょう。9条改正議論と同じで、どうせ出来もしないことを叫ぶだけの「運動議連」ですから。

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『従米改憲議連に怒り、呆れ』に2件のコメント

  1. matu:

    >それが祭祀を司られる唯一無二のご存在でおわす天皇陛下の、まさしく皇統の永遠・普遍たる所以であり、私たちが改めて認識すべきことです。

    ・・いろいろ聞かれ、「田中、何か付け加えることはあるか」とおっしゃった。
    それで私は「昭和16年12月8日の開戦には、陛下は反対であったと伺っております。どうしてあの戦争をお止めにはならなかったのですか」と伺った。一番肝心な点ですからね。そうしたら言下に
    「自分は立憲君主であって、専制君主ではない。憲法の規定もそうだ」
    とはっきりそう言われた。それを聞いて私はびっくりした。我々は憲法を蹂躙して勝手なことをやって、俺なんか治安維持法に引っかかっている。そんなにも憲法というものは守らなければいかんものなのかと(笑)。最初は2・30分ということでしたが、結局、1時間余りですかねえ。それで僕は、お話申し上げていて、陛下の水晶のように透き通ったお人柄と、御聡明さに本当にうたれて、思わず
    「私は命に懸けて陛下並びに天皇制をお守り申し上げます」とお約束しました。・・
         『田中清玄自伝』 昭和20年12月21日の拝謁 より

    私達は、この陛下のおわすこの日本に生まれたことしっかりと認識を深めていきたいものです。

  2. 普通の日本人:

    彼ら改憲派は、

    ふるさとをアメリカ合衆国だと思っている。

    これが、日本の、日本民族のアメリカ様に対する奴隷根性、否、家畜人であり続けようとする理由なのでしょう。

    しかし、凄い刷り込みや〜。