自民も民主もダメな理由

皇紀2671年(平成23年)2月15日

 昨日記事の表題を「経済が分からない売国主義」としましたが、いわゆる「保守主義」でも「共産主義」でもない「売国主義」というのが厳然と存在していることは、例えば或るテレビ番組で平然と「中共に沖縄県石垣市尖閣諸島を盗られても何の問題もない」と発言したらしい人物らによって証明されるのでしょう。

 http://www.47news.jp/CN/201102/CN2011021301000493.html
 ▲47NEWS(共同通信):杉浦元法相が韓国の元慰安婦訪問 若者に正しい歴史を

 私は以前より俗に言う「従軍慰安婦論争」について、その存在の是非を巡る両論を常に併記するよう求めてきましたから、一方的に存在を肯定したり否定したりはしません。よって日本政府の謝罪(主としていわゆる「河野談話」)は間違いだったと思っています。

 杉浦正健元法相が小泉内閣で何をした人物だったかは1月15日記事でも取り上げましたが、今や政界を引退しているとは言え、このような政治家がいた、また今も他にいることこそ自由民主党が致命的に政権を追われた理由なのです。

 いわば昨日記事でも触れた「保守」の誤用を世間に招いた原因が自民党の存在そのものだったに他なりません。政治家の周囲に「あまり保守主義を極め、表明するのはよくない」と(善意であれ悪意であれ)言い寄ってくる人がいますが、その言う通りにして間を取る中途半端な態度が、結果としてやはり中途半端な実績にしかつなげられず、政治家としての評価を著しく下げることになります。

 弘法大師は「リーダーの日和見発言は民衆の心を卑しくし、苦しい折にリーダーが心を涼やかにするとそれは民衆に伝わる」という主旨の言葉を遺しました。この言葉の持つ意味が普遍であることを思い知らされます。

 そうして菅直人首相を見た時、それはただの「売国主義」としか評せず、共産主義の視点からも当然保守主義の視点からも、たとえ保守派が「菅首相は極左だ」と言ったところで、誰にも評価されないのです。これと同じことは、安倍内閣でも起きました。革新派が「安倍首相は極右だ」と言っても、決して保守派から高い評価を受け続けることは出来なかったのです。

 何も恐れることはありません。革命的共産主義のように国家を破壊工作によって解体してしまう政権が「思い切る」と多くの人命が奪われますが、皇室祭祀のもとで保守主義を貫く政治は、たとえ革新派からの批判を浴びても、それを上回る保守派の支持を受け、擁護されることによって思い切ればよいのです。

 そのような政権は占領憲法下であり続ける限り受難も続きますが、だからこそ日米同盟を堅持しながら自前の憲法を取り戻さなければなりません。

 もはやゴミ箱に捨てられた自民党をもう一度取り出して拾い食いするつもりは私にありませんし、民主党に至っては焼却処分されかかって(統一地方選挙を前に候補者が次々と民主党の推薦を辞退して)いますから、そのまま消えてなくなればよいとさえ思います。経済が苦しい折だからこそ、心涼やかに保守主義の信念を貫いてわが国を守り抜く政治が求められているのです。

 早くしなければ、何度でも申しますが、財政が破綻して経済が破綻するのではなく、経済が破綻して財政が破綻するのですから、日本はこのままでは潰れてしまいます。

スポンサードリンク

『自民も民主もダメな理由』に1件のコメント

  1. ヤマト:

    お久しぶりです。李登輝友の会のヤマトタケルです。貴兄のさらなる行動力と一層のご活躍を期待し応援いたします。現実と理想は甚だ乖離していますが着実かつ地道な一歩こそ王道です。目的を明確にし、志を同じくする者が大道団結し日本人の美徳である助け合い精神に期待しましょう。