氷山の一角でまた沈没か?

皇紀2672年(平成24年)5月9日

 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201204/2012043000077
 ▲時事通信:タイタニック2号建造へ=豪資産家が計画

 親中派の首相(ケヴィン・ラッド前外相)が失脚して久しい英連邦豪州で、百年前に大西洋上で沈没した英国船籍「タイタニック号」の踏襲船「タイタニック二号」の建造計画が持ち上がったというのですが、それを中共国営の造船会社が受注するといいます。何かの悪い冗談でしょうか。

 何事も決めつけてはいけませんが、不沈と言われたタイタニック号は、英サウサンプトン港から米ニュー・ヨーク港を目指した当時最大規模の豪華客船でありながら、処女航海のうちにニュー・ファウンドランド島沖で氷山に衝突し、浸水限界である船底五区画が浸水、衝突からわずか二時間以内に沈没したいわば「縁起でもない船の名前」であり、それを稚拙な工事や管理体制が各分野で問題になっている中共の会社に作らせるとは、もう一度沈みたくてやっているとしか思えません。

 或いは、これは豪州の投資家と中共政府関係者との最初からの合作話で、巨額の保険金が目当てなのかとも勘ぐりたくなります。一方、高い技術で世界の信頼を勝ち取ってきたわが国の造船分野が、安価な中共や韓国の企業に受注競争で勝てなくなり始めているという現実をいやがおうにも目の当たりにする報でもあるのです。

 しかしながら、価格が安ければよいのかということを私たちはもう一度考え直す時が来ています。「不景気で安いものを求めるのが庶民」とは申しますが、私も一円でも安いものを買い求めているにせよ、いわゆる「これというもの」にはそれなりの金額を払わねばならないと分かっているものです。

 先週は、高速夜行バスの事故で中共系日本人の運転手が逮捕されたことが話題になりました。それは彼の元の国籍が問題なのではなく、そもそも規制緩和と過剰な価格破壊がはたらくすべての人々にどのような影響を与え、結局は経済規模がしぼみ続け、挙げ句に死者まで出してしまったのかを考え直す機会だったはずなのです。

 世界経済は人間を「安い労働力か否か」ではかり、暴利を求めてさまよいましたが、結果は中共のような国家の暴走に手を貸し、多くの事故を招いて人を殺してきたのと同じではありませんか。

 タイタニック二号が必ずそうなるなどとは申しませんし、中共国営会社も威信にかけて建造しようとするでしょうが、本当に悪い冗談はいい加減にすべきであり、進水式が「浸水式」になるかもしれず、まず私はこの船に乗ることをおすすめしません。

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